ふれあいバスツアー 2017
奈良・飛鳥 まほろばの旅
10月26日、恒例のふれあいバスツアーを催行しました。
ふれあいバスツアーは、年に一度、介護・介助を必要とする高齢者や障がいのある方が、安心して参加できる東淀川区障害者団体協議会主催(企画運営:東淀川区社協)のバスツアーです。
バリアフリーが広まる昨今ですが、まだまだ出かけるのが難しい人も多く、このバスツアーを楽しみに待たれている多くの方がいます。
また、ボランティアは、この日のために、講習会を受け、安心して楽しい一日を過ごして頂けるように勉強をしており、介助をする方との出会いを心待ちにしていました。
今年のツアーの行先は、奈良・飛鳥方面。
抜けるような青空のもと、初秋のまほろばを満喫してきました。
参加者は、全員で77名。
大型の観光バス、リフト付きバスなど全部で3台の車での旅となりました。
最初の目的地は、飛鳥資料館。
館内に入ると飛鳥時代のこの地方を表現した大きな模型と地図が広がっています。
説明員の方の詳しいお話で、いにしえの世界に引き込まれていきました。
参加者の歴史への関心は深く、質問も飛び出すほどです。
タイミングよく特別展「高松塚古墳を掘る」も観ることもでき、短時間でしたが、飛鳥の魅力を存分に味わいました。
館内を出るときには、
「昔の人は、すごいねぇ」
「私らの方が、あかんのちゃう?」
と参加者たちの話も弾みだしました。
お昼ごはんは、まほろばキッチンの産直レストラン“かぐやま“でのランチバイキング
メニューは、和食・洋食・デザート全部で60品近くが並んでいます。
JAならけん直営というだけあって、産直の野菜やお米の美味しさに、ついつい箸も運びます。
お腹がいっぱいになったところで、隣接する全国最大級の面積を誇る直売所で、お買いもの。両手にいっぱいのお土産を持って、笑顔でバスに戻りました。
最後は、三輪そうめん山本での手延べ素麺づくり体験です。
こちらの売店でも、にゅうめんや葛餅の試食を勧められましたが、ランチバイキングの後でお腹に余裕がありません。
「もう食べられへん」
「別腹、別腹」
すっかり仲よくなった参加者たち。
製造工程をビデオで学んだ後、いよいよ手延べ素麺作り体験です。
棒にかけられた素麺を横へ縦へと引き伸ばし、何度か工程を経て、最後には、機(はた)の上から下に、細く細くそうめんを伸ばします。
長い箸で、くっついている素麺を離せば出来上がりです。
言葉でいうのは簡単ですが、力の入れ具合で、途中で切れてしまう素麺もあります。
参加者の中には、「私は、でけへんわ」と尻込みする人もいましたが、職人さんが、力強く「大丈夫!出来る!」と声をかけてくれて、皆さんが挑戦しました。
一日中、サポートに徹していた区社協の職員たちも、参加者たちの誘いに応え、大きな声援の中、素麺づくりに参加、奮闘しました。
みんなで同じことをするのは楽しく、またここで一段と気持ちが一つになったと思います。
バスツアーの一日は、まさしくふれあいの一日です。
みんなで喋って、笑えば、お互いの気持ちもわかりあえます。
「来年は、どこに行きますか?」
旅の終わりには、早くもこんな声も聞こえてきました。
一年が待ち遠しいですね。
ボランティア記者 塩見惠美